アナログなアウトドアライフ

私は最近転勤で北海道の地方都市にやってきました。周囲には豊富な自然があります。コンピュータ関係の仕事をしている関係で、アウトドアどころか今までは完全に「インドア派」でした。

しかし、こんなに恵まれた自然環境に囲まれているのに、家の中にひきこもっているのはあまりにももったいない!人生半ばを過ぎて遅ればせながら「アウトドア人間」宣言をするに至りました。

とはいっても、まだぺーぺーのアウトドア初心者です。やっぱりまだ、アウトドアに出るのはちょっとコワイのです。恐る恐る、少しずつ。でも確実に、いままでの私とは違う私=アウトドア人間に変身中です。

コンピュータやインターネットを使いまくる私の普段の生活は、デジタルで論理的なものばかりなのですが、アウトドアに出ると、アナログで感覚的な世界を取り戻せます。

当面の私の目標は、自転車にソロテントを積んで、のんびりと道東などをめぐるアナログなアウトドア一人旅をしてみたい、というものです。

なにせアウトドアはまるで初心者ですから、まずはキャンプ場で宿泊訓練から始めるのが無難かなと思っています。自炊は全くできませんし、釣りもやらないので、アウトドア生活での問題は食糧確保ですね。

それも、あるサイトで推奨している「徹底しないアウトドア」を参考にして、まずは持ち込み食料でやってみる、というのが良さそうです。そしてコーヒーぐらいをその場で沸かしてみる、という作戦です。

最初から完璧なアウトドアライフを目指すのは、難しそうだからやっぱりやめた、となってしまい、「アウトドアライフを始めない」という結末にどんどん吸い込まれていきそうですよね。

とりあえずできそうなことから始める、というのが、未知の世界への挑戦には適しているようです。

ソロテント!と考えるだけで、なんだかワクワクしてきます。私などはキャンプなどというものをしたのは最近を除くと遙か昔、小学生の頃です。

テントを建てるのも、とっても難しくて面倒だった記憶があります。まあ、小学生にとっては難しかった、ということなのかもしれませんし、数人用のテントですから、大きくて扱いが難しかったのかもしれません。

最近は、テントも随分と進歩したらしいですね。私のアウトドアの知識ははまだ、インターネット上のデジタルな能書情報と、最近仲間と数回キャンプに出かけたときにアウトドア用品の実物をちょっと見た、というだけなのですが、それでも隔世の感があります。

トイレ用とか、着替え用とか、わかさぎ釣り用などの小さなテントは、まるで折りたたみ式の傘を広げるように、ほとんどワンタッチでできあがってしまうのですね。これなら私にもできるかもしれない。

インターネット上のアウトドア情報によると、一人でつかうときでも 2 〜 3 人用のテントがよいようですね。

アウトドアにでかけると、なぜアナログで感覚的な世界を取り戻すことができるのでしょうか。

難しいことはよくわかりませんが、私の印象としては、とにかくアウトドアの大自然は広い!ということです。広大な風景がど〜んといっぺんに目に飛び込んできます。広いアウトドアの風景と、ちっぽけな自分。

それを眺めていると、さっきまで「変数の値がどうの」とか、ぐだぐた考えていたことが、なんだかどうでもいいような気分になります。

アウトドアではいろいろな音も聞こえます。鳥の鳴き声もよく聞こえます。鳥はこんなにも大声でにぎやかに鳴くのか、とびっくりします。他にも、風の音、波の音、さまざまです。匂いもします。

思うに、このようにアウトドアで体験する「一度にたくさんのことをぱっと捉える」ことは、いまのところデジタルでは難しいのです。

デジタルではもともと一つずつをバラバラに処理しているので、全体の関係とか、感じとか、雰囲気とかを感じ取れないのです。

人間のアナログな感覚は不思議なもので、一つ一つの感覚の精度はかなり悪くて適当くさいにもかかわらず、全体を一度に捉えて即座に感じることができるのです。

まあ、このような理屈っぽい説明自体、デジタルな論理思考にヤラレていると言えますね…。

とにかく、アウトドアにでかけると、広い風景がど〜んと入ってきてぱっと感じるのです。人間はそういうアナログで感覚的な能力も持っていて、デジタルな論理思考ばかりでは栄養バランスが悪いのです。

情報化社会だからこそ、どんどんアウトドアに出かけましょう。

さて、テントはどれにしようかな〜。